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中古ミニユンボは今やインターネット販売やネットオークションなど色々な方法で売られていますが、決して安い買い物ではなく失敗したくないものです。ここではプロから見た中古ユンボの選び方をご紹介いたします。
<結論>
中古ユンボを購入される際は、次の優先順位で選ばれることをお勧め致します。
@現に不良個所無し
A低稼働(目安のアワーメーター以内)
B直近3年間、検査事業者で特定自主検査を受けていること
C高年式(目安の年式以内)
以下、長文になりますが詳細説明いたします。真剣にご購入を検討されている方は是非お読みくださいませ。
@アワーメーターの目安:(クボタ製品の場合です。他社製品の場合は8割目安)
1トンクラス ・・・ 1000時間以内,2000時間超要警戒
2トンクラス ・・・ 2000時間以内,3000時間超要警戒
3トンクラス ・・・ 2500時間以内,3500時間超要警戒
4トンクラス ・・・ 3500時間以内,4500時間超要警戒
アワーメーターはその機械を動かした時間を表します。前述の目安の時間を過ぎていてもエンジン的に問題はありませんが、走行モーター・減速機が故障する確率が高くなります。外見が綺麗でも年式が新しくても関係ありません。
走行モーター・減速機を修理すれば両足で100万円近い金額がかかります。アワーメーターが前述の警戒時間を超えていれば要警戒です。いつ走行減速機が故障してもおかしくありませんし、足回りやピン等の部品のガタも多くなってきます。せっかく高いお金を払って購入しても直ぐに高額修理に直面することになりかねません。
A年式:
クボタ製品 ・・・ 製造後15年以内 (10年以内がオススメ)
クボタ以外 ・・・ 製造後10年以内 (7年以内がオススメ)
B直近数年間 『特定自主検査』 を受けているか:
建設機械は、労働安全衛生法により毎年、特定自主検査が義務付けられており、そのチェックシートは3年間の保管義務があります。特定自主検査とは自動車の車検のようなもので次の2種類があります。
@三角形ステッカー:検査事業者による徹底した検査(認定整備工場での整備車検)
A四角形ステッカー:ペーパー試験合格者による感覚的な検査(ユーザー車検)
三角形のシールが複数年分貼ってあれば基本的なメンテナンスが行われてきた機械と言えるでしょう。更に数年分のチェックシートがあれば、本当の意味での機械の状態が分かります。直近1年分だけではあまり意味はありません。
最近、外観を綺麗にして高アワーメーターの機械を販売している業者や個人が多いようです。建機オークションなどで所謂ボロ機を安く買って、現に不良個所のみを修理し、お化粧(再塗装)して売っているのが一般的です。一部で特定自主検査付きで売っている業者もいますが、特定自主検査は継続的に毎年受けていなければあまり意味がありません。
以上、簡単に中古ユンボの選び方をご紹介しましたが、皆様のご購入のお役に立てれば幸いです。同じ年式、同じ稼働時間でも過去の整備メンテナンス状況によって雲泥の違いがありますのでご購入の際はくれぐれもご注意下さい。弊社ではより良い機械をリーズナブルな価格でご提供すべく日々努力しておりますので、どうぞ宜しくお願いします。
<ご参考>
中古機は新品と違って当然故障する可能性が高いものです。そして故障したら修理代金は思った以上に高くつきます。
修理代金の7割以上は部品代ですが、CAT・日立建機・コマツの部品代は正直高いです。同じ個所の部品でもメーカーによっては2倍以上価格が違うこともあります。更にメーカーでの修理は工賃も2倍高です。
つまりこの点からも故障が比較的少なく、万一故障した場合でも部品代が比較的安いクボタ製品が好まれる理由です。ちなみにCAT担当者曰く「うちより日立建機の方が部品は高いですよ」。。。
実際、中古市場ではコマツや日立建機、CAT製の中古機で高年式の機械はよく見かけますが、クボタ製のものは少ないと思います。なぜならクボタ製はそれだけ耐久性があり、ランニングコストも低く抑えられており所有者さんが買い替える必要性がないからです。ちなみにクボタはミニバックホーのパイオニアで過去15年以上、世界・国内販売台数No1と、最も認められたミニユンボメーカーです。
以下、ブランド別の個人的な意見ですのでご参考まで。同意・批判があるかもしれませんが、個人的な意見ですのでご容赦ください(弊社の公式見解ではございません)。
(1)ミニユンボ(6トン未満クラス)
メーカー |
性能 |
ブランド力 |
パワー |
燃費 |
価格 |
維持費 |
クボタ |
◎ |
○ |
◎ |
○ |
△ |
◎ |
コマツ |
△ |
◎ |
△ |
○ |
△ |
△ |
キャタピラー |
△ |
◎ |
△ |
△ |
○ |
× |
コベルコ |
△ |
○ |
△ |
○ |
◎ |
○ |
日立建機 |
△ |
◎ |
○ |
○ |
◎ |
× |
ヤンマー |
○ |
△ |
○ |
○ |
△ |
○ |
つまりブランドのコマツ・キャタピラー,実力のクボタ,価格のコベルコ・日立と言えるでしょう。ちなみに個人的には長く使うなら正直クボタを買っておけば安心です。。
尚、キャタピラーと日立の一部機種はクボタのOEM機ですので、この限りではありません。
(2)油圧ショベル(6〜20トンクラス)
メーカー |
性能 |
ブランド力 |
パワー |
燃費 |
価格 |
維持費 |
コベルコ |
◎ |
○ |
○ |
◎ |
△ |
○ |
コマツ |
○ |
◎ |
○ |
○ |
△ |
△ |
キャタピラー |
○ |
◎ |
◎ |
○ |
○ |
× |
日立建機 |
○ |
◎ |
○ |
○ |
◎ |
× |
住友 |
○ |
△ |
○ |
△ |
◎ |
× |
加藤 |
△ |
△ |
△ |
△ |
◎ |
△ |
つまりブランドのコマツ,パワーのキャタピラー,技術のコベルコ,価格の日立・住友と言えるでしょう。このクラスは比較的修理が多いので部品代等の維持費をより慎重に考慮する必要がございます。
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